私は今日も、そらを見上げる。
授業の内容に、全く理解が追い付かない。なんでこんなに難しいんだろう。小学生のときは全然難しくなかったのに、中学生になってから一気にレベルが上がった。
理解することすら諦めていると、いつの間にか授業は終わっていた。
休み時間になると、みんなは友達と固まって話をしていた。
里奈達の方を見てみても、もう私に興味を失ったようで、少し安心した。
「美雲ちゃん!」
「えっ?」
そんなことを思っていると、教室のドアから私を呼ぶ声が聞こえてきて、私はその方に目を向けた。
ドアの近くに立っていたのは、蒼空だった。
なんだろうと疑問に思いつつ、私は蒼空の方へ向かう。
「やっほ、いきなりごめんね」
「そ...白瀬さん、どうしたの?」
一瞬蒼空と言いそうになったけど、馴れ馴れしいかなと思いやめた。
「今日の放課後、ちょっと話したいなーって思って!ていうか、蒼空って呼んでいいよ!」
私と話したい?そんなこと、だれからも言われたことなんて無かったのに。
しかも、呼び捨てでいいとも言ってくれた。
「うん、分かった。蒼空...ちゃん」
まだやっぱり呼び捨てにするのには勇気が足りなくて、少し間を置いてからちゃん付けした。
「うん!じゃあ、また放課後!」
「またね」
私が小さく手を振ると、蒼空も手を振り返してくれた。