私は今日も、そらを見上げる。

『海とか、花火見に行きたいかな』

いい案だと思った。多分、それなら体も動かさないし負担も少ないと思う。ていうか、病気ってどれぐらい動いていいんだろう。

『いいと思う』『病気ってさ、結構遊んだりしてもいいやつなの?』

少ししてから返信がきた。

『体力は落ちやすいけど、比較的ゆっくり進行する病気なの』『最期の時期が近づくまでも、結構元気でいられるんだって』

病気だったら急に体調が悪化することもありそうだけど、運よく、蒼空が患った病気は最期まで元気で過ごせるらしい。

不幸中の幸い、ってやつかな。

『そうなんだ、じゃあ最期まで精一杯楽しまないとね』

蒼空を楽しませて、私も楽しまないと。

『うん、美雲ありがとう』

私が蒼空を幸せにしてあげたいから。蒼空が幸せになってほしいから。

『海とか花火ね。調べてみる』

メッセージを送信して、検索サイトを開いた。

『私も調べておく』

蒼空にはそう返された。

検索バーに、「海 花火大会」と入力する。調べてみると、近くで海で行われる花火大会が開催されていることが分かった。海風花火大会という名前らしい。

いいかもと思い、蒼空にサイトをコピーして送る。
< 88 / 121 >

この作品をシェア

pagetop