The previous night of the world revolution4~I.D.~
それから私は缶詰になって、部下達数名と音声ファイルの解読に乗り出した。

シュノにも事情を話し、彼女にはフューニャさんの護衛の手配を頼んだ。

フューニャさんは女性であり、従って男の構成員が護衛につく訳にはいかない。

シュノの部下には女性が多いから、任せるならシュノの部隊が適役だ。

本当はシュノも、解読チームに入って一緒に解読したかったのだろうが。

彼女は、自分がこういった分野に得手ではないことを理解していた。

だから、「分かった。じゃあそちらは任せるわ。護衛の方はすぐ手配するから」とだけ言って、あっさりと引き下がった。

ルレイアからメッセージが送られてきたかもしれないのに、そのメッセージの解読に手を貸せず、シュノが歯痒い思いをしていることは、痛いほどに分かっている。

だからこそ、私に出来るのは。

一刻も早く、このメッセージを解読することだった。

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