The previous night of the world revolution4~I.D.~
「ほら、シュノさん…。そろそろ、ルーさんを眠らせてあげましょう?」

いつまでも死体を抱いていたままでは、ルーさんも安心して休めまい。

シュノさんも、悲しみが増すばかりだ。

「…うん…」

シュノさんは小さく頷いた。

埋葬は…俺がやろう。

シュノさんに任せるには、あまりに酷だ。

「ルレイア、お棺は…それと、お墓は?手配しようか?」

アイズがそう申し出たが。

「大丈夫です、昨日のうちに…用意しておいたので」

昨日の時点で…もう、遠くはないと思っていた。

だから、準備だけはしておいたのだ。

「そう…じゃあ、そこに寝かせてあげよう」

「…」

アイズに促され。

シュノさんは、動物用の、小さな棺の中に…ルーさんの亡骸を、そっと置いた。

「…ルレイア」

「はい?」

「餌…入れてあげても良い?ルーちゃん、ミルワーム大好きだったんだもの。あっちでお腹空いちゃいけないから…」

「そうですね…。入れてあげましょう」

俺が頷くと、シュノさんは、餌用のミルワームを三匹ほど、お棺の中に入れた。

最初の頃は、ミルワームを触れなかったシュノさんだが。

今では、何の抵抗もなく触れるようになった。

「玩具も入れて良い?ルーちゃんが好きだった玩具…」

「えぇ、良いですよ」

ルーさんの好きだった玩具、一緒に入れておいてあげよう。

きっと、向こうで遊んでくれることだろう。

「ルーちゃん…。さよなら…。お休みなさい」

シュノさんはそう言って、お棺の蓋を閉めた。
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