脳内大クリスマス大会'07
安息の吐息
中心に居て手が届きそうな

狭いこの部屋が好き

何も無く素っ気も無い

冷たいこの部屋が好き

誰に見られる事も無く

誰と話す事も無く

誰に気を使う事も無く

笑顔で居れる

この部屋が好き

ドアを挟んで

現実と幻想があり

私独りだけのこの部屋が

私の本当の世界であり

例え幻想であろうとも

それが本当の私であり

哀しいくらい

私は好き

ふかふかのフトンを抱き締め

一日を振り返る事無く

一日の終わりに感謝して

徐々に体から力を抜いてゆく

目を閉じる事が

こんなにも幸せな事だと

眠い私に眠るまで話しかける

夢に落ちるまでの幸せ

私の香りを胸いっぱいに吸い込み

今がいつなのか

始まりなのか

終わりなのか

自分を抱き締め

呟き続けて

夢への扉の前に立つ

独りの私
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