嘘八百

「玲香たちと同期です」
「本当は?」
「フードファイター」
「まじか」

 本当に信じたような顔で返すので、雪も真面目な顔で言った。

「大会出たら、わたしに全ベットお願いします」

 岬がフォークを置いた。

「名前は?」
「えーっと、ユキで」
「今付けたのか」
「正真正銘、空から降る雪です」

 天井を示して雪が返答した。

 合コンはお開きとなり、特に盛り上がりを見せることも無かった為、二次会への移行は無かった。連絡先交換の際に雪が手洗いへと席を立ち、戻ろうと扉を開けたところに岬がいた。手には雪の鞄を持っている。

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