獅子の皮を被った子猫の逃走劇

言いたいこと




 次に私が目を覚ますと、そこは病院だった。

 一瞬分からなかったけど、白い天井にクリーム色のカーテンがかかっていて、その見覚えある景色に病院なのだと悟った。

 ふと人の気配を感じて横を見ると、私が横たわっているベットの横に椅子を置いてそこに座っている折田先輩がいた。


 「先輩……」
 「っ!目覚めたか。今、医者呼んでくるから」
 「え、あ……、行っちゃった」


 私の記憶は折田先輩が沢山倒したところまで。

 多分その時に気を失ってしまったんだと思う。


 折田先輩に聞きたいこと、言いたいこといっぱいあるのに先輩はすぐに出て行ってしまった。

 次に来たら何言おうかな。

 まずはあの後何があったか聞かないとなー。


 なんて考えていると、叔母がきた。

 叔母はナース服を着ていたため、ここは叔母が務めている病院なのだと知った。
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