獅子の皮を被った子猫の逃走劇
折田先輩の豹変ぶりに、対応しきれない私に更に先輩が詰め寄る。
「んで、俺と付き合ってくれんの」
「お願いします」
そんな。
好きな人にそんな事言われたら即答してしまうのが乙女心というもの。
それから先輩と沢山話した。
私が気絶したあと、すぐに虎月のトップはぶっ飛ばしただとか。
希良ちゃんはとても謝っていたとか。
希良ちゃんに対して怒ってるとかないんだけど、本人はかなり気に病んでいるらしく、現在一ノ瀬先輩がメンタルケアに勤しんでるんだとか。
あ、あと!
私が男装して先輩に嘘ついていたことも、あんまり気にしてないっぽかった。
先輩曰く、"男でも女でもどうでもいい、俺は獅音が好きになった"だって。
幸せすぎて泣きそう。
こうして、私の長いようで短い片思いは終わったかのように思えたけど無事に実った。