凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
そして寂しさに気付かないように週末まで仕事に集中していると、やっと出発する日になる。

こんな数日でも長く感じてしまうなんて。
だってたったの先週ぶりだよ?

笑っちゃう本当に。

予定通り中国の空港に降り立つと伊吹が手配してくれたタクシーにのって真っ直ぐにサーキットへ向かう。

一昨日がフリー走行で昨日が予選で、今日が決勝だ。

こうしてシーズン中、何度もレースを行い12月までそれが続いて最終的な成績で優勝が決まるらしい。

決勝レースの前に一度会えれば良いんだけど…

サーキットに着くと、わざわざスタッフが私を待っていてくれた。

抜かりないねぇ。

そしてもれなく関係者席へ連れて行かれる。

「琴!」

あ! 伊吹だ!

「伊吹!」

人目もはばからずに抱きしめられる。
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