凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
「黙秘で」

言えるわけない。
私たちがベッドであんな事やそんな事してただなんて。
墓場まで持って行くわよ。

「クハハハ。あ、そう」

私は黙秘を続ける。

そして会社について、しっかりとポツンと置いてある私の車の横に停車した。

「ありがとう」

私はそう言ってシートベルトを外す。
すると彼が急に手を伸ばしてきたかと思えば、ぐんとシートが倒され覆い被さるように私を見下ろす。

私の心臓はバックバク暴れ出す。

「ちょ! 何!?」

「ククク。ドキドキした?」

「伊吹!」

そりゃするでしょ!
だってこのシチュエーションはさっき私が話した中のひとつだったから。

「ははは。壁ドンは壁ないしなー」

「からかわないで!」

「可愛い」

え?
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