凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
「だな。大慌てだなありゃ」

なんて言って笑う彼はとても楽しそうだ。

「初めて見た時一瞬過ぎて感動した」

「俺もクルーのあの速さには毎回驚くよ」

「あのさ、あのレース凄かったよね! ピットに同時に五台きちゃったやつ!」

「ああ。あれ見た? あれは流石に大丈夫か? ってなったな」

「でもトップだったね」

「クルーのおかげだよ」

本当にそう思ってるんだ。
彼の声や表情からそれが伝わってきた。

「そう言えば、寝不足なの?」

げげ。
この人やっぱりちゃんと話し聞いてるやんけ。

「あー、まぁ。あんたのせいよ」

あ、やべ!
つい…

「え、俺?」

「ゆ、夢に…」

「夢? 俺、出演しちゃってた?」

私はコクっと頷く。

「どんな夢?」

そうだった。
この人話し広げちゃうタイプだった。
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