寒がりなわたしの彼はすぐにわたしを抱きしめたがるから
「じゃあ今足りないのは好きな人か」

「…不足しがちな野菜みたいな言い方しないでよ」

う~んとうなりながら暖が考えてる、わたしの好きな人いない問題がそんなに暖を悩ませるとは思ってなかった。

「じゃあ作れ」

「無理だよ!」

「クリスマスまでに」

「そんな簡単にできるものじゃないの!」

しかもめちゃくちゃ言ってくるし。

…暖が来てからずっと、信じられないことばっかりでめちゃくちゃだよ。

佐湯くんのことだってそうだけど…

こんな風に歩いてること、わたしからしたらすごいことだよ。

「ねぇ絶対ママにお母さんに見付からないでよ」

わたしの部屋で3人はちょっと狭く感じるけど、ママにバレたらなんて言われるかわからないしなんて説明すればもいいかわからないから内緒にするしかなくて。

「見付かったらどうなるかわからないから!」

「俺ただのカイロだぞ?」

「めっちゃ人間だよ!」

本人はその意識があんまりないのがあれだけど、でもどの角度からどこを見てもれっきとした男の子なんだってば。

「バレなきゃいいんだろ」

しかもちょっとカッコいい、つい顔を見ちゃった。

「バレたら出てってもらうから!」

「いーけど、困るの柑乃だからなわかってんのかよ」
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