キミのために一生分の恋を歌う② -last stage-
「お願いだから。死に⋯⋯備えないでくれよ!」
ごめんね、もう晴の涙は見たくなくて。
「小夏には音楽がある。その特別な声がある。他の誰から見ても、もう無理かもしれないと思うようなことも、きっと小夏なら、小夏の音楽なら、叶えてくれる。乗り越えられるよ。理屈なんて必要ない。どんなに非科学的でもいい。なんでもいい。僕はbihukaを信じてる」
いつも私が一番欲しい言葉をくれた。
「小夏の声が特別に響くのは喘息だからかもしれない。今まで病気であることは小夏にとって、悲しみや苦しみしかもたらさないものだった。けれど、その特別な声は小夏が病気だからこそもたらされたプレゼントなのかもしれないよ?」
これ以上ないくらいの宝物のような言葉を。
「僕がーーキミのために一生分の恋を歌う」
私は、キミのおかげで本当の私を取り戻せたよ。
だから今度は私が全てをかけて、キミのために返す番だね。
命はつながっていく。
死がどんなに抗おうとも、止められないように。
生きることも、また止められないから。
そして始まる、最後のライブ。
bihukaとして、繋がっていくと信じて。
【 bihuka's last live 0831 】
ー四季 limited versionー
リハーサル通り《春一番》を歌い終わった後、溢れんばかりの歓声が私の耳に届く。
今まで生きてきて、いちばん大きくてしあわせな音。
何万個ものペンライトの光がキラキラと輝く、熱気に満ちたドームの中。
「ありがとうございましたー!! 改めましてbihukaです。後ろの皆さんー!! 顔しっかり見えちゃってますよ。私の顔も見えてるかなぁ? 今日はbihukaのラストライブ。最後最後と言ってますけども、受験生の小春さん、lastという言葉には終わりって意味だけでなく違う意味もあることを知っていますか?」
「受験生を舐めないでください。続く、ですよね?」
「正解!」
あちこちから、拍手とともに続けて〜と、聞こえてくる。
「実際、そこのとこbihuka的にはどうなんです?」
「え〜みんなに聞いてみないと。やめて欲しくない人〜?」
そうすると今日一番の声と拍手が聞こえた。
「わかったわかったから。辞めません! とは言えません(笑)」
「嘘つき! みなさーん、お姉ちゃんはbihuka辞める気ないですよー!」
「「わー!!!」」
湧き上がるスタンディングオベーション。
「……そう、だから。みんなが教えてくれたから。私は今日で1回立ち止まるかもしれない。けれど、前を向くことはもう止めません。私はずっとずうーっとここに立ち続けたい!! 歌い続けたいから!!
ーー みんな、待っててくれるかな?」
また大きな歓声が応えてくれる。
「ありがとう!! 私が帰ってくるまでみんなも私の歌を忘れないでね。『おかえり』って言ってね! 約束だよ……」
「あのbihukaさーん。しんみりしてるとこ悪いけどそろそろ、次の曲」
「あ、晴さん。今日は話すんだ」
キャー!!と晴ファンが手を振るのに、晴は笑顔で返していた。
「この曲は僕にとって1番大切な曲だからね」
「そうだね。では次の曲、《ひまわり》聴いてください」
ペンライトの色が今度は自動で黄色に変わって、前奏とともにゆっくりと揺れる。あの時のひまわり畑みたいで。
悲しみも喜びも全ての感情を糧にして、歌いたい。
ここにいるみんなと分かち合いたいんだ。
ごめんね、もう晴の涙は見たくなくて。
「小夏には音楽がある。その特別な声がある。他の誰から見ても、もう無理かもしれないと思うようなことも、きっと小夏なら、小夏の音楽なら、叶えてくれる。乗り越えられるよ。理屈なんて必要ない。どんなに非科学的でもいい。なんでもいい。僕はbihukaを信じてる」
いつも私が一番欲しい言葉をくれた。
「小夏の声が特別に響くのは喘息だからかもしれない。今まで病気であることは小夏にとって、悲しみや苦しみしかもたらさないものだった。けれど、その特別な声は小夏が病気だからこそもたらされたプレゼントなのかもしれないよ?」
これ以上ないくらいの宝物のような言葉を。
「僕がーーキミのために一生分の恋を歌う」
私は、キミのおかげで本当の私を取り戻せたよ。
だから今度は私が全てをかけて、キミのために返す番だね。
命はつながっていく。
死がどんなに抗おうとも、止められないように。
生きることも、また止められないから。
そして始まる、最後のライブ。
bihukaとして、繋がっていくと信じて。
【 bihuka's last live 0831 】
ー四季 limited versionー
リハーサル通り《春一番》を歌い終わった後、溢れんばかりの歓声が私の耳に届く。
今まで生きてきて、いちばん大きくてしあわせな音。
何万個ものペンライトの光がキラキラと輝く、熱気に満ちたドームの中。
「ありがとうございましたー!! 改めましてbihukaです。後ろの皆さんー!! 顔しっかり見えちゃってますよ。私の顔も見えてるかなぁ? 今日はbihukaのラストライブ。最後最後と言ってますけども、受験生の小春さん、lastという言葉には終わりって意味だけでなく違う意味もあることを知っていますか?」
「受験生を舐めないでください。続く、ですよね?」
「正解!」
あちこちから、拍手とともに続けて〜と、聞こえてくる。
「実際、そこのとこbihuka的にはどうなんです?」
「え〜みんなに聞いてみないと。やめて欲しくない人〜?」
そうすると今日一番の声と拍手が聞こえた。
「わかったわかったから。辞めません! とは言えません(笑)」
「嘘つき! みなさーん、お姉ちゃんはbihuka辞める気ないですよー!」
「「わー!!!」」
湧き上がるスタンディングオベーション。
「……そう、だから。みんなが教えてくれたから。私は今日で1回立ち止まるかもしれない。けれど、前を向くことはもう止めません。私はずっとずうーっとここに立ち続けたい!! 歌い続けたいから!!
ーー みんな、待っててくれるかな?」
また大きな歓声が応えてくれる。
「ありがとう!! 私が帰ってくるまでみんなも私の歌を忘れないでね。『おかえり』って言ってね! 約束だよ……」
「あのbihukaさーん。しんみりしてるとこ悪いけどそろそろ、次の曲」
「あ、晴さん。今日は話すんだ」
キャー!!と晴ファンが手を振るのに、晴は笑顔で返していた。
「この曲は僕にとって1番大切な曲だからね」
「そうだね。では次の曲、《ひまわり》聴いてください」
ペンライトの色が今度は自動で黄色に変わって、前奏とともにゆっくりと揺れる。あの時のひまわり畑みたいで。
悲しみも喜びも全ての感情を糧にして、歌いたい。
ここにいるみんなと分かち合いたいんだ。