御曹司様の一目惚れ人生ゲーム〜私はただ愛されたかっただけ〜花村三姉妹   葉子と仁の物語
ホテル9(クー)の新しいユニフォームデザインも決定し、次のアポにはサンプルを持ってくる予定。この仕事は、予想していた以上に順調に進んでいて、少し安心している。できるだけ早くこの仕事を終わらせ、彼とは関わりたくない。


ただ私が懸念していた『仕事以外のこと』、食事のお誘いは相変わらず続いていて、いくら断っても諦めない九条さんに正直イライラが募ってきた……。かと言って仕事上邪険にもできないし、特に美愛が結婚したら、九条家とは親戚同様の付き合いになるから。


いい加減、放っておいてくれないかな?
本当に、毎回懲りもせずに。
こっちが根負けするまで続けるつもり?


この日もミーティング後に九条さんからお誘いが……。


「……、ところで、今日こそ食事でもどう?」

「大変申し訳ございません。残務整理がございますので」


自分の荷物を手に取り、一礼をして素早く社長室を後にした。


彼のようなタイプはきっと、今までどんな女性でも思い通りになったんだろう。多分、全くなびかない私を落としたいだけなんでしょう。そうなったらすぐに飽きて、ゴミのように捨てられるのがおちなんだよね。彼にとって、これはただのゲームなんだ。その駒に私は選ばれただけ、御曹司さまの気まぐれで。冗談じゃない、もう二度とあんな思いをするのはごめんだ。




警笛が鳴り響く。
『この人はキケン、また傷つく』
まるで、自分への戒めのように……。







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