ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜7
 ジェントル熊さんはともかく、笑顔から恐ろしさが抜けたアルデルンはキリッとしたイケメン熊になった。
 これならば、王都警備隊長として充分やっていけるに違いないと、ルディは胸を撫で下ろした。

 となると、優先しなければならないのは守護妖精としての任務だ。

「ミメット姉さん、コレットちゃん、次の青弓亭の休みの日からルディさんと一緒にマーレン国に行ってこようと思うんです」

 エリナは青弓亭の仲間に相談した。

「ウィリオ王子がツリーハウスに泊めてくれると言うので、何日かかけてユー様の胸をざわめかせた原因を探ってこれたらと思うにゃんよ」

「そうしてもらえるとありがたいですぅ! ミメット姉さん、わたしがエリナちゃんの分もがんばりますので、お願いしますぅ」

「もちろん、かまわないよ。そうだ、その時は狩りに行った時の装備を用意していくといい。なにかあった時、身軽に動けるように準備を怠らないことが大切なのさ」

「それは冒険者の心得ですね! わかりました、『旋風のミメット』の妹分として、『疾風のエリナ』がしっかりと心に刻み込みました!」

「あ、あはは、そうだね……」

 エリナのふたつ名が『閃光のフライパン』にほぼ決定していることを、子猫だけが気づいていなかった。
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