(二)この世界ごと愛したい
「ちょ…何これ。重いっ…。」
「あ、忘れとった。装具が…って、お嬢どんだけさっき力入っとってん。」
「こんなの無理無理、取っていい?」
「力入るだけ装具が筋肉に負荷かけるようになってるらしいねん。兄貴は物作り昔から得意やから。」
説明はとりあえず分かった。
しかしこんなの付けてたら、ご飯も食べれない。
「あれ?取れない…よ?」
「一回付けたら解錠せな取られへんで。」
「…は?」
「今日から二十四時間ずっと付けて生活すんねん。たまに剣の稽古してもええけど、たぶん慣れるまで無理やろ。」
こ、この状態で…ずっと!?
最早生活にも支障をきたす恐れがありますが!?
「解錠する鍵は?」
「カイが持っとる。」
何故そこでカイなのー。
パルテノンに戻るまで外せないってことなのー。
今ここに追手が来たら私手も足も出ないんですけどー。
「ど、どうしよう。これで二国の追手撒けるかな。」
「さっさと食うでー。」
座り込んだまま動けない私を、ヒョイっと抱えて食事の前に座らせてくれるおーちゃん。
私の頭の中は追手をどうするかで埋まる。
最悪手指だけで、火龍の炎で応戦するか。そうなると手加減にかなり疲れそうだけど仕方ないか。手加減なしでやったら丸焦げにしてしまう。
「何に悩んでるん。」
「追手!戦えない!困る!」
「しょーもな。」
おーちゃんめ、他人事だと思って…。
「戦うのは好きちゃうけど。お嬢は好きやから俺がやる。」
「〜〜っ!」