(二)この世界ごと愛したい
厄介な人なんだよ。
頑丈だし、馬鹿力だし。戦では負けないが、一騎打ちでは敵う気はあまりしない。今は敵うといいな。
何より、イヴは私について知り過ぎてるし。
「イヴの出方次第でもあるし、なるようになるよ。それよりコーヒーおかわりください。」
「遠慮せずオウスケに任せてもええねんからな?」
「イヴとおーちゃん、どっちが強いか興味はあるけど。絵面がもうたぶん見てらんないと思う。」
「絵面?」
想像するだけで嫌だ。
出来ることならあまり近付けたくもない。並んで欲しくもない。
「俺より強い?」
「おーちゃんの全力が未知数だから分かんないけど、普段の私より強いのは確実。ムカつくけど。」
「お嬢より強い将軍やのに負け無しなん?」
「戦はね。」
「つまり、軍略はお嬢が上なんやな。」
「私の上なんてシオンとトキくらいしか居ないでしょ。」
言い過ぎか?もっといるかな?
「今は確かに、軍略家として頂点におった人が引退してしもたからなー。」
「頂点?」
「シキ…エゼルタの総司令さん、あの人ほんまに凄かったわー。負け無しはお嬢と一緒やな。」
「引退したなら良いじゃん。私は今の話をしてるのー。シオンとトキに並びたいじゃん。」
「充分並んどるって。」
それは恐れ多過ぎる。
まだあの域には達していません。