「逢いたい」でいっぱいになったなら~私の片想いが終わるとき

失恋確定

「コウさん、うますぎ!」
「嬉しいなぁ。美琴は足裏の使い方がうまいよね」
「え?本当?!」
「ホント、ホント」

フットサルの帰り道。
サッカー談議に花を咲かせた私たちは、そのままお好み焼き屋さんで夕食を食べることになった。



そんなこんなで、1枚ずつ焼いて二人でわけっこして食べることになったのだけれど…。
「コウさん、焼くのうますぎじゃない?」

鉄板の上でジュウジュウと音を立てるお好み焼き。
コウさんの目の前にはきれいな焼き色をしたまん丸なお好み焼きがいい香りを立てている。
かたや、私の手元にはひっくり返すのを失敗して真っ二つに折れて半分だけひっくり返っているお好み焼きがあった。

「そうか?普通だろ……いや。うまいかも」
「ちょっと私の見て言わないで!」
「ふふっ、ごめんごめん」

仕方がないので、
「大丈夫だし。修復できるし。・・・えいっ」
と言いながらちぎれたもう半分のお好み焼きもひっくり返してくっつけてみた。
焼けてるからくっつくわけもないけど、一縷の望みをかけた。

「うん、無理だね。くっつかない。
でもどことなく、丸くはなった」
とうんうんと頷くと、
「フッ」
っと吹かれた。

「はははっ。まあ、でも、この後半分こにして食べるんだからさ。ちょうどいいんじゃない?」
とコウさんが笑うので、
「そう!それを見越して先に切っておいたの」
と言い訳をしてみた。

「いや、嘘だろ」
「すみません嘘です」
ばれてたな。

「あははは」
「あははは」

そう言って焼けたお好み焼きを分けて食べた。
ビールも飲んで、鉄板焼きも食べた。

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