苦くも柔い恋
再会してすぐの時と同じキスなのに、快感を拾うかのような和奏の声で嫌がってはいないと知り、益々興奮が増していく。
本当にどこまでも煽るのが上手い女だ。
いっそこのまま今すぐにでも堕ちてくれたらいいのに。
そんなありもしない願いを抱きながら名残惜しくも唇を離せば、それまでの行為を象徴するかのような唾液の糸が引いていた。
「は…ぁ…っ」
足りなくなった酸素を補うように和奏が蕩けた表情で肩を揺らすので、グッと声にならない音を上げて千晃は勢いよく立ち上がった。
「…風呂、入ってくる」
そう言ってくしゃりと和奏の乾ききっていない頭を撫で、浴室へと消えていった。
残された和奏は未だ現実が理解できず、間も無くして聞こえてきたシャワーの音でようやく正気に戻って来れた。
「…はっ!」
そう声を上げるや否や、枕に向かって勢いよく顔を沈めて身悶えた。