離婚してから始まる恋~念願かなって離婚したら、元夫が私を追いかけて辺境までやってきました~
ただ残りの1ヶ月にも
公務はびっしりと詰まっており、
その1つがノルヴァンド王国の国王夫妻を招いた
国王主催の晩餐会だ。

実は、
エドリックとの離縁がすんなりいったのも
ヴァリニア王国とノルヴァンド王国が
対立関係から一転して同盟を結んだことが大きい。

ノルヴァンド王国はヴァリニア王国の北に位置し、
長年両国は争いを繰り広げてきた。
ノルヴァンド王国のさらに北には
フィオルガルデ連邦があり、
エレオノールの祖国アルドヴァール大公国は
連邦に加盟する自治国家の1つだ。
ノルヴァンド王国を牽制するために
フィオルガルデ連邦と繋がりを持ちたいと
考えたヴァリニア王国は
エドリックと年齢の釣り合いが取れる王女のいる
アルドヴァール大公国に目をつけ、
結果として
エレオノールが花嫁として選ばれたのだった。

しかしこの3年の間に
南の大国ドラゴニア帝国の勢力が拡大し、
両国は急転直下で同盟を結ぶことになる。
そのおかげで
エレオノールは離縁できることになったのだから、
ある意味恩人でもあるノルヴァンド王国のことは
精一杯もてなさなくてはと
エレオノールは張り切っていた。
そんなエレオノールの元に、
珍しく客人がやって来た。
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