100日後、キミのいない世界で生きていく
みんなともう一度ここから始められるかな…?
「…でもさ、一つだけどうしてもわからないことがあるんだ」
「え?」
莉久がぽつりとそんなことをこぼした。
「陽菜乃は寝ていて待ち合わせ時間に遅刻してきたはずだよな?だけど、美波と二回目の“あの日”に陽菜乃の家に行ったときには、もうすでに家にはいなかった。それに陽菜乃は“屋台の方に行ってた”と言っていた。それなのに橋の上にいたのはなんでだ?俺たちとすれ違った?いいや、一本道なんだ。必ず誰かしら鉢合わせていたはず。だけど、陽菜乃は殺された」
「…そうだよ。私もそれが引っかかってた。未来が少し変わったの…?」
「…最初は俺もそう思った。美波が未来を少し変えたから、俺たちの記憶も同じように書き換えられた。だけど、前の記憶もほんの少しだけ残ってる。だからこそ、この違和感がどうしても拭いきれないんだ。何かを見落としている気がする…」
「でも“結末”は変えられないんでしょ?だから、“陽菜乃が通り魔に刺されて死んでしまう”っていう未来は変えられなかったわけだし…」
「…そうか」
ふと、何かに気づいた様子の莉久が顔を上げた。
「もしも、陽菜乃が最初から早めに家を出ていたとしたら?」
「…え?」
「理由はわからないけど、陽菜乃は最初からあの時間に“家にいなかった”。そして、屋台の方に行ってた、と言ったのは、嘘だったとしたら?陽菜乃は一回目の時も“先に屋台の方に行ってて欲しい”と頼んできた。二回目では言い方は違かったけど“俺たちを橋の上から遠ざける”っていう未来は変わらなかった」
「…でもさ、一つだけどうしてもわからないことがあるんだ」
「え?」
莉久がぽつりとそんなことをこぼした。
「陽菜乃は寝ていて待ち合わせ時間に遅刻してきたはずだよな?だけど、美波と二回目の“あの日”に陽菜乃の家に行ったときには、もうすでに家にはいなかった。それに陽菜乃は“屋台の方に行ってた”と言っていた。それなのに橋の上にいたのはなんでだ?俺たちとすれ違った?いいや、一本道なんだ。必ず誰かしら鉢合わせていたはず。だけど、陽菜乃は殺された」
「…そうだよ。私もそれが引っかかってた。未来が少し変わったの…?」
「…最初は俺もそう思った。美波が未来を少し変えたから、俺たちの記憶も同じように書き換えられた。だけど、前の記憶もほんの少しだけ残ってる。だからこそ、この違和感がどうしても拭いきれないんだ。何かを見落としている気がする…」
「でも“結末”は変えられないんでしょ?だから、“陽菜乃が通り魔に刺されて死んでしまう”っていう未来は変えられなかったわけだし…」
「…そうか」
ふと、何かに気づいた様子の莉久が顔を上げた。
「もしも、陽菜乃が最初から早めに家を出ていたとしたら?」
「…え?」
「理由はわからないけど、陽菜乃は最初からあの時間に“家にいなかった”。そして、屋台の方に行ってた、と言ったのは、嘘だったとしたら?陽菜乃は一回目の時も“先に屋台の方に行ってて欲しい”と頼んできた。二回目では言い方は違かったけど“俺たちを橋の上から遠ざける”っていう未来は変わらなかった」