100日後、キミのいない世界で生きていく

「もしもーし。陽菜乃ー？」

「みんな、今どこ？」

「今は橋の上だよ。もしかして陽菜乃走ってる？ゆっくりでいいよ。みんなで待ってるから」


どうしよう。このままじゃ、また同じ未来になってしまう。

なんとかして五人をあの橋の上からとりあえず遠ざけないと…。


「このチョコバナナ、トッピングにドライフルーツ使われてんの。珍しいよね〜」


お祭り帰りらしき女子高生とすれ違い、ハッと思いつく。


「うん、でももう着くから！もう屋台やってるよね？お願い！先、屋台の方行っててほしいの。今年限定の屋台があるらしくてね、幻のスイーツが売ってるんだって。それゲットしてきて！もう売り切れちゃいそうだったってさっきすれ違った人たちが言ってたから、先買っておいて欲しいの！すぐ追いつくから」


これでなんとか屋台の方にみんなが行ってくれれば…！


「任せてよ。私たちがゲットしとくねー」


よし…！


「おーい、陽菜乃。早く来いよ」

「みんなで待ってるからさ！な、若菜」