不実な自由
私は桜咲く四月に入学式をおえ、順調な高校生になりました。でも、私がクラブにはいらなかったのは言うまでもありません。私はますます家事をやることになりました。ちょうど時期を同じくして同居していた祖父が仕事をやめ、家にいるようになりました。相変わらず、祖父と父の関係は最悪。母は仕事にのめり込み、夕食はきまって私の仕事となりました。

たまたま母がうちにいた時でした。酒癖の悪い父が祖父のことで文句を言いました。すると普段穏やかな祖父がキレ、ケンカになりました。片手にビール瓶をもち、テーブルにたたき付けわり、白内障の祖父を殴ろうとしました。祖父も負けてはいません。「やれるもんならやってみろ」と。
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