不実な自由
私はほどなくして、幼稚園に入園した。幼稚園ではたくさんの友達に恵まれて、楽しい日々を過ごしていた。しかし、幼稚園に毎朝通う私には大きな敵が待ち構えていた。それはうちの近所で飼われているシェパード犬だった。本来、生き物を扱うのが苦手な私を毎日、うちから出てすぐの道できちんとお座りをして待っている。私はその頃、祖父に送り迎えをしてもらっていた。朝、祖父と家をでると必ずそこにアイツがいた。私の身長と同じくらいでかかった。あいつは喜んで私のあとをついてきた。「おじいちゃん、こわいよ」と毎日祖父のうしろにかくれたりした。そうそうアイツの名前はジョン。ジョンは幼稚園までついてきて、園庭でおお騒ぎ。子供が大好きなジョンにとって、駆け回って遊ぶ。まわりの子供たちの顔は喜んだり、泣いたり、わめいたり、お母さんのうしろで様子をうかがってたり、ひきこもごも。私が教室にはいるとジョンを連れて祖父が帰る。まったく上野の西郷さんみたいだった。
私が唯一、幼稚園で嫌いだったのはお昼の飲み物…牛乳だった。しかも、幼稚園生活二年のうち、たった一回、私のオーダーミスだった。幼稚園生活で楽しかったのは「おゆうぎ会」今でもはっきり覚えている。
私が唯一、幼稚園で嫌いだったのはお昼の飲み物…牛乳だった。しかも、幼稚園生活二年のうち、たった一回、私のオーダーミスだった。幼稚園生活で楽しかったのは「おゆうぎ会」今でもはっきり覚えている。