あれからの僕達が。
一体どの口がそんな事言う訳?


僕が緑風以外の誰かと、こんな事する訳ないんだからねっ!


「何にもあるわけないよ……っ!
な、なにす………んんっ!」


目を逸らせたまま、早口で言った僕の唇がまた緑風に塞がれる。


熱い舌先が唇を割って差し込まれて、そこから伝わる熱にじりじりと内側から灼かれるような錯覚に陥ってしまう。


絡めとられた僕の舌のからは、じわりと甘い痺れが広がってきて。


「ぁ………ふっ、く………んんっ!」


ぞわぞわとした感覚は触れられてすらいない背中を駆け上がって、頭の芯まで痺れたように麻痺してしまう。
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