妖狐少女と御曹司~最強女子は御曹司くんのニセ彼女!?~
7.おうちのピンチ!?
……はあ。大変なことになっちゃったな。
私は深いため息をつきながら家に帰った。
「ただいまー」
挨拶をして紺色ののれんをくぐる。
いつもなら「おかえり」と元気な声で返事があるのに、今日はお母さんの姿もお父さんの姿も見えない。
どうしたのかな? 何かトラブル?
そう思いながら階段の脇に鞄を置いていると、厨房の奥からヒソヒソと話し声が聞こえてきた。
「思い切ってこのお店を畳んで普通の会社に就職をしようかと思うんだ」
お父さんの声だった。
えっ!?
私が慌てていると、お母さんもびっくりした様子で聞き返す。
「どうして!?」
「近ごろ店の経営が苦しくてね。今はいいけど、このままだと朱里を高校に行かせるのも難しいんじゃないかと思うんだ。中高一貫校で受験はないとは言え、高校に入るとなるといろいろお金もかかるだろう?」
お父さんがため息混じりに言う。
「でもこのお店は先祖代々続くお店なのよ!?」
「それは分かってる。でも、それくらいしかお金を稼ぐ方法が無いんだ。それか、裏の土地を売ればいくらかお金になるだろうから、最悪神社もつぶして……」
「何言ってるの!? そんなことをしたらどんな祟りがあるか……」
私は深いため息をつきながら家に帰った。
「ただいまー」
挨拶をして紺色ののれんをくぐる。
いつもなら「おかえり」と元気な声で返事があるのに、今日はお母さんの姿もお父さんの姿も見えない。
どうしたのかな? 何かトラブル?
そう思いながら階段の脇に鞄を置いていると、厨房の奥からヒソヒソと話し声が聞こえてきた。
「思い切ってこのお店を畳んで普通の会社に就職をしようかと思うんだ」
お父さんの声だった。
えっ!?
私が慌てていると、お母さんもびっくりした様子で聞き返す。
「どうして!?」
「近ごろ店の経営が苦しくてね。今はいいけど、このままだと朱里を高校に行かせるのも難しいんじゃないかと思うんだ。中高一貫校で受験はないとは言え、高校に入るとなるといろいろお金もかかるだろう?」
お父さんがため息混じりに言う。
「でもこのお店は先祖代々続くお店なのよ!?」
「それは分かってる。でも、それくらいしかお金を稼ぐ方法が無いんだ。それか、裏の土地を売ればいくらかお金になるだろうから、最悪神社もつぶして……」
「何言ってるの!? そんなことをしたらどんな祟りがあるか……」