メカニカルな彼らに囲まれています
サドルに跨ると、後ろから「ここちゃん」と名前を呼ばれた。


「髪の毛短くなっても、ちゃんと乾かして寝るんだよ」

「わーかってるって。もうズボラは卒業するって決めたから。ケイにも、頼りすぎないようにする」

「ん。でも、1日に1回は声かけてよ」

「はーい」


返事をした後、「出発しまーす」と合図して、ペダルを思いっきり踏み込む。


出会って2年。

お別れを告げる人もいるけれど、私は少しでも長く一緒にいたい。

たくさん思い出を作って、喜びを分かち合いたい。


だってケイは、私にとって大切な──。


「私のマブダチくんは寂しがり屋さんだねぇ」

「……その言葉、どこで覚えたの」

「おじいちゃん!」


得意げに答え、顎先で切りそろえられたボブヘアを風になびかせながら街を駆け抜けた。


END
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