君がくれた初恋

「ほんとぉ~?顔真っ赤っ赤だよぉ?」


今度は私を肘で小突きながらのぞきこんでくる。


私は顔をさっと手で隠し、体ごとまこちと逆の方向に向けた。


「ああっ、クレープ屋さんがある!」


さっと手を外し、回りをキョロキョロと見渡すが、それらしき物はなかった。


「まこち、クレープ屋さんなんてどこにあるの?」


「ふふっ、引っ掛かった~」


「えっ?」


「甘いものには目がないあんたならそれで顔あげてくれるかなーってテヘッ」


「騙されたーうえーん」

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