見せかけロマンチック
「…って、あの、いつになったら離してもらえる?」
「また倒れられても困るから、このままでいいよ」
「っ、それは無理…!それにもう倒れない!」
知世と密着しているこの状況に、私の心臓が持たなくなりそうで。
なのに余計力を込める知世に、かああっと顔が熱くなった。
…っ、こっちの気も知らないで……!!
「え、麗今日髪巻いてんの?」
「あ、うん……!どう?」
「可愛い。なにしても可愛いよ麗は」
「っ、まあね」
巻いてる髪に触れてもらえて、パッと顔が明るくなるのが自分でもわかる。
可愛いって言ってもらいたかったから巻いたんだ、って言えるような女子になりたい。
知世のことが好きって気づいて、アピールしようと決めた。
その日から初めて知世に会う日だったから、とびきり可愛くしたかったんだ。