見せかけロマンチック



バクバクと心臓が鳴って焦る私を、余裕そうに見つめてくる。

知世の目と唇を交互に見つめて、恥ずかしくて目が潤み始めた。


「ほら、頑張れよ」

「…っ、まじで許さない……っ!!」

「そんな可愛い顔で言われても怖くねえな」

「う〜ざ〜い〜…っ!!」


からかうように口角を上げる知世に、くそ〜…っ!!と下唇を噛む。

…っもういい!!やってやる!!

グッと手に力を入れて、その勢いのまま顔を近づけた。

ギュッと目を瞑って知世の唇に口を当てる。


「っ、これでいいでしょ…っ!」

「…よく出来ました」

「うわ…っ!」

「でも足りないわ」

「っ、んぅ!」


一瞬で離れて知世を見ると、知世はニコッと笑って。

そしてすぐ、私の後頭部に手を回してグイッと近づけた。

知世に唇を奪われて、知世のペースに一生懸命ついていく。

深くて甘くて、それでいて優しいキスに何も考えられなくなる。




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