~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
「……負けるもんか!」

 胸に押し寄せてきた危機感から目を背けるように、セニアは自分の店へと走った。
 弱気を押し殺し、お土産を従業員スペースに置くとセニアは髪を結んで気合を入れ直す。勝負はまだ始まったばかり。こんなところで白旗を上げるわけにはいかない。

 まだ客足は五分五分、このペースを保てれば、勝てる可能性はある。そんな微かな望みを胸にセニアは再び声を振り絞った。

 だが、この時には彼女もすでにわかり切っていたのかもしれない。
 いくら手を伸ばそうと届かない――ジェミーと自分の間を隔てる、埋めようのない力の差というものを。
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