~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
 そんな感じで深く懊悩するルゼに、ウィリアムが遠慮がちにアドバイスをくれた。

「ふむ。人がなにを求めているかを理解するには、これまでのその人物の行動を振り返ってみてはいかがでしょう」
「なるほどね……それじゃ、ジェミーとの出会いからだな」

 在りし日の一番最初出会いの思い出が、ルゼの頭の中にぼんやりと浮かんでくる。
 それは学園の入学式の時。彼も隣同士に座ったことは不思議とぼんやりと覚えている。
 いると思っていた第三王子のことばかり考えていた彼にも、その綺麗な銀の髪とまっすぐに伸びた姿勢は、単純に関心を惹かれた。ただしあの強烈に鋭い眼付きだけに、気軽に話しかけることは躊躇われたが。

 それから馬車での暗殺事件は直接会わなかったので例外とすると、次の接触は、デール王太子の手の者からジェミーを助けた時だ。

(うんうん、あれはその場にいられて本当によかったよな。あの馬車に乗っていたのがジェミーだと分かって、もしかして次の襲撃があるかと一応気に掛けていたんだよな。そしたら、たまたま怪しい動きやつを見つけたから、後を追ったんだ。そこで咄嗟に……)

 そこでルゼの顔にさっと朱が昇った。
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