七宝 ‐なほ‐
「でもこんな時間に家出なんてせーらーもなかなかやるね!」

夏波は笑う。

「お姉ちゃん、せーらーがいなくて心配しているだろうから電話しようね」

夏波はそう言うと、世羅の自宅に電話した。

『もしもし、せーらー!?』

開口一番、波音は世羅の名前を呼んだ。

「お姉ちゃん、落ち着いて。
わたしの家にせーらーいるから」

それを聞くと、安心したのか波音は床にへたり込んでしまった。

『あ、夏波ちゃん。
せーらーに代わってくれるかな』

康弘が代わりに受話器を握る。

「もしもし」

世羅が電話に出ると、康弘は少しホッとしたようだ。

安堵のため息が漏れた。
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