七宝 ‐なほ‐
世羅が帰宅すると、
「なんで今更本当の事を言わなければならないわけ!?」
母親・波音(なみね)のヒステリックな声が聞こえた。
続いて、
「ずっと黙ったままでいるの?
何も知らないまま育つせーらーが可哀想と思わないのか!」
父親・康弘(やすひろ)の声が聞こえた。
2人が言い争うなんて珍しい。
世羅は喧嘩の仲裁に入る為、居間に向かう。
「だって、わたしはせーらーをずっと自分の本当の子どものように育ててきたわけさぁ」
波音の言葉に、世羅は思わず持っていた鞄を落としてしまう。
波音が物音に気付き、居間の扉を開けると、
「なにそれ…」
顔面蒼白な世羅が立っていた。
「聞かれたなら仕方がない」
康弘はそう言いながらもどこか嬉しそうで、反対に波音は憂鬱な表情を浮かべていた…。
「なんで今更本当の事を言わなければならないわけ!?」
母親・波音(なみね)のヒステリックな声が聞こえた。
続いて、
「ずっと黙ったままでいるの?
何も知らないまま育つせーらーが可哀想と思わないのか!」
父親・康弘(やすひろ)の声が聞こえた。
2人が言い争うなんて珍しい。
世羅は喧嘩の仲裁に入る為、居間に向かう。
「だって、わたしはせーらーをずっと自分の本当の子どものように育ててきたわけさぁ」
波音の言葉に、世羅は思わず持っていた鞄を落としてしまう。
波音が物音に気付き、居間の扉を開けると、
「なにそれ…」
顔面蒼白な世羅が立っていた。
「聞かれたなら仕方がない」
康弘はそう言いながらもどこか嬉しそうで、反対に波音は憂鬱な表情を浮かべていた…。