マリアンヌに私のすべてをあげる

私が恋をすると……


私は女でマリアンヌも女。
そして私は常に男とヤりまくっていたから男にしか興味はないッ!!
女友達にそんな気を起こしたこともないッ!!
いくら私がレオナルドになっていて男の体だからって、中身は間違いなく女だ!!
だからあのマリリンモンルーサラのあらわとなったボヨヨンパイ見ても1ミリだって反応しなかった。
それなのにマリアンヌの胸にはレオナルドのモノがビビるくらい速反応してしまった……
それは私がマリアンヌをスキで、そういう目で見てるから興奮してしまったってことなんだよな……

ーーど、どうする……?

私とマリアンヌは婚約者同士でこのままいけばいつか結婚して、マリアンヌとヤることになるんじゃ……

ーーそうなりゃどうすんだ!?

マリアンヌは絶対に処女だろうし……男の私は童貞だっ!!!!

処女と童貞……

ーーうまくヤれんのか?

こんなことならバカ兄貴達の愛読書、村西まもるの【女を溶かす夜】読んでおくべきだった……
兄貴達があのエロ監督崇拝しまくってたからなーー。
もしやあの本にはとんでもない手技でものってたのか?
女を溶かすなんて関係ねぇと思って読まなかったもんな〜〜
って、、何を先走ってヤる気になってアホーーなことを考えてんだッ!!!!
マリアンヌの意思を度外視してどうする!!
マリアンヌからしたら私は婚約者でもなく男でもなく、単なる女友達だろッ!!
いや……女友達どころかこんな得体の知れん奴、宇宙人みたいに思われてるかも……


『アスカさーーん!! 忘れ物は見つかりましたかぁ?』

ーーま、マリアンヌッ!!

『み、み、見つかった、見つかった!!』

急に猛スピードで走り去って行った変質者を迎えに来たマリアンヌの呼びかけに答え、私はモノが落ちつくまでこもっていた馬車から降りた。

『お、お待たせーー!! さっ、早く絵を描きに行こう!!』

何も気取られないようにしなくては。

『アスカさん…… お体の具合が悪いのではないですか?』

ある意味悪いわ、心臓に……

『全然大丈夫!! 大丈夫だから!! 早く戻って絵を描きに行こう』

そそくさと歩き出した私の手を不意にマリアンヌが握る。

ど、どうしたんだ!?

『…… 無理しないで下さいね。私と一緒にいる時だけは……』

すんげぇウルウルした瞳で見つめてくんじゃん……
頼むからその上目遣いをすぐにやめれい!!
また調子が狂ってくんじゃんかッ!!
せっかく落ちついてんだから煽るんじゃねーーーー!!!!
こっちは男の体で色々と大変なんだよ!!
マリアンヌの知ったこっちゃないだろうが……

ーーとにかく無だ。無になろう。

『あ、ありがとう。体は大丈夫だし、行こう』

落ちつけよ私、落ちついとけよモノ……

『それならよろしいのですが…… 何かあれば遠慮なく仰って下さいね』

心配そーーに私の顔を覗き込むマリアンヌ。

ドキッ、、

『は、はい……』

ヤバッ、、可愛い……

ドキドキドキ、、、

ーー無になれ、無だッ!!!!

❤︎❤︎

二人で放置したままの絵があるもとの場所へと戻ってきた。

絵でも描いて気ぃでも紛らわせるしかない!!



イスに座って、ひたすらにバルロッタの滝の風景画を描いていく私の横では、夢中になって絵に見入っているマリアンヌが日傘を差し立っていた。

『美しく雄大な山々を、力強くも繊細に描かれていますねぇ。素晴らしいです』

耳元に顔を近づけたマリアンヌが、気持ち良すぎのヒーリングボイスで話しかける。

息が……耳に……耳にかかってる……

ーー心頭滅却、心頭滅却、心頭滅却……

『そ、そう……き、きれいに描けてんなら良かった……』

『とってもお上手ですよ。アスカさん』

ドキドキドキ、、、

あぁ恋ってこんなんなんだ……
心臓がヤベーー!!!!
こんなの身が持たねぇ!!!!
めっちゃ触れたい衝動に駆られるんですけど……
おもわず手が出そうになる自分が怖いわっ。
どうすんだ!?これから……?

それに……まだマリアンヌの胸に触れた感覚も残ってるし……
思い出すと興奮してきてしまう自分がいる。
ーーこれじゃ痴女だろッ!!

私は痴女になってしまった……。









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