マリアンヌに私のすべてをあげる

そばかすのマリアンヌ

ーーマリアンヌ……かわいそうに……

ここに着いてからずっとビクビクしていたのも、そのそばかすを気にしてたんだ。
これはしっかりフォローしておくべきだな。

『ごめん!! あの時はどうかしてたんだ!! だから顔を上げて欲しい……』

『で、ですが…… レオナルド様は私のそばかすをお嫌いでしょうから…… お見せするのが気が引けてしまって…… 申し訳ないです』

レオナルドッ、、てめーーぇここまで婚約者でもあるマリアンヌを追い詰めるとは……とんでもないクズ野郎だッ!!血も涙もねーー!!
えぐッ!!!!
マリアンヌにちゃんと話さないと。

『大丈夫だから!! 二度とそんな酷いことを言ったりしないって約束する!! だからこっちを見て欲しい…… マリアンヌ』

『はぃ……』

申し訳なさそうにビクつきながらマリアンヌが顔を上げた。

ようやくまともに顔が見られたな。
へーー瞳の色は金色や黄色が混ざったようなアンバー色か……綺麗な瞳じゃん!!
まつ毛もクリンとしてて長いし、目ぇだって人形みたいにクリクリじゃん。
マリアンヌって……どっからどう見ったて、めっちゃ可愛い顔してんじゃんよ!!
たかがそばかすくらいでレオナルドはグチグチ言うなよなーー。
ほんとっ、バカな奴!!

それにさ、そばかすも全然可愛いじゃんか。

『マリアンヌ、可愛いよ。そのそばかす!!』

あっ、、ストレートに言いすぎたかな?

『…………そ、そう思っていただけるのでしたら嬉しいです……』

その言い方は……まだ信じてもらえてないな。
まあ急に消せとまで言われたそばかすを褒められてもって感じだろうなぁ。
そりゃあしゃーーない。
本当に可愛いって思って言ってんだけど。
まっいいや、うつむいてた理由も分かったことだし気を取り直そう。

『このレモンパイ食べてみてよ。美味しいからさ』

『はい。いただきます』

うん、うん、いただけ、いただけ。

マリアンヌがレモンパイをお上品に口に入れた。

やっぱ可愛いお嬢様だ……品いいな。ドカ食いの私とはえれーー違いだっ!!

『どう?』

私が聞くとマリアンヌはさっきまでのサタ子並のドス暗さが嘘だったみたいに、パッと明るい顔になった。

『……このレモンパイ、美味しい…… とっても美味しいですねぇ』

うおーーッ!!
今私に笑いかけてくれたーー!!
なんだ笑うともっと可愛いじゃん!!

『マリアンヌは何歳になんの?』

しまった、、婚約者の年齢を聞いてどうする!!そんなもん普通は知ってんだろう。

『……私は十七になります』

『そうだった、そうだった!! マリアンヌは十七だった!! ハッハハハーー』

ふーーぅ。
冷や汗出たわっ!!
マリアンヌが優しい子で良かった。
ぜってーーぇ変には思ってそうだけど。
そうかあ……私の三つ下か……。
このレオナルドって奴は何歳なんだろ?

『…… あ、蝶々』

『え?』

サタ子から可愛いドールに様変わりしたマリアンヌの見ている先には、黄色の蝶々が飛んでいた。

『蝶々好きなんだ?』

『はい、色鮮やかで綺麗ですから……』

『他にどんなものが好き?』

『……他は……花や、小さな生き物や……甘いお菓子が好きです』

へーーぇ、まさにザッ・女の子だっ!!

『レ、レオナルド様は何がお好きですか?』

おっ!!マリアンヌから話しかけてくれた!!
ん〜〜そうだなーー私は何が好きなんだ……?

ーー寝る、呑む、食う、ヤる!!

くらいしか思い浮かばねーー。
さすがにそれは言えないしな……
あーーそうだ、そうだ!!

『絵、絵を描くのが好きかも!!』

私が唯一誇れるまともな趣味だ。
小中高と美術部だったし。
兄貴達には全然柄に合ってねーーって散々言われまくってたけど。

『レオナルド様……絵をお描きになるのですか? 初めて知りました。私は絵を観るのも大好きなんです』

マリアンヌ、興味しめしてくれてる。そんなに絵が好きなんだ……

『それなら今度会った時に絵を描くからさ、隣で観てみる?』

『えっ、、よろしいのですか? 是非観たいです……』

なんか嬉しそうなんだけど……
コロコロ表情が変わっていって見てるとおもしろいな。

『じゃあ、次会う時はそうしよう!!』

『はい。楽しみにしてます』

一時はどうなるかと思ったけど、なんとか少しは心を開いてくれたみたいだ。

そばかすのマリアンヌ……いい子じゃん。







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