【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!
シールカイズ王国は山に囲まれていて鉱山がたくさんあり、そこでは宝石がよく採れた。
王族や貴族たちは宝石を加工し、他国に輸出することで富を得ていた。
シールカイズの宝石はどれも上質で、この国でしか採れない珍しいものもあった。

その希少性から高値で取り引きされて、他国の王族や貴族たちの間で大人気だったのだ。
幼い頃に『シールカイズの宝石』と言われたのはメイジーだった。
母譲りのホワイトゴールドの髪や白い肌は天使のようだ。
控えめな彼女は愛らしく庇護欲を誘ったため、皆から可愛がられていた。
そのことが気に入らなかった王妃とジャシンスに潰されてしまったのだ。

ジャシンスは王妃と同じで真っ赤な血のような髪とダークブラウンの瞳。
そしてわがままで好き勝手に散財して他者を傷つけて時には死に追いやることもあった。
そんな残虐でわがままな性格から裏では『赤の魔女』『わがまま王女』と呼ばれていた。

メイジーの心の拠り所は母親が残してくれた白い珠が嵌め込まれた指輪、それと本だ。
部屋に閉じこもっていたメイジーはたくさんの本を読んでいた。
彼女のそばには乳母となったリディという侍女が一人だけ。
リディだけはメイジーを心から愛してくれていた。
リディがいてくれたからメイジーは壊れずに済んだのだ。

部屋の中にいれば安全だった。
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