口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
(あれは……軍服……?)
なぜ彼はスーツ姿ではなく、腰元にサーベルらしき武器を所持し、漆黒の衣装に身を包んでいるのだろうか?
驚きすぎて開いた口が塞がらない彼女が、背の高い彼を見上げていると──。
「新郎側の参列者に、許嫁がいるって……。どう言うこと……?」
同じように当惑の色を隠しきれない鈴木が、呆然とした様子で問いかける。
その言葉に反応したのは、つぐみではなく清広だった。
「言葉通りの意味だが」
「あ、あたしは! 金沢さんに聞いているのよ!」
「つぐみが君に事情を説明したところで、聞く耳を持たないくせに」
「なんですって!?」
二人が言い争っている理由を知らないはずの彼は、同僚を挑発するような冷たい言葉を投げかけた。
これにつぐみはますます驚き、おろおろと視線がさまよう。
(誰かに助けてほしいとは、願っていたけれど……)
火に油を注いでほしいとまでは、頼んでいなかったからだ。
彼は持ち前の真面目さを遺憾なく発揮し、淡々と鈴木に事実を述べ始めた。
なぜ彼はスーツ姿ではなく、腰元にサーベルらしき武器を所持し、漆黒の衣装に身を包んでいるのだろうか?
驚きすぎて開いた口が塞がらない彼女が、背の高い彼を見上げていると──。
「新郎側の参列者に、許嫁がいるって……。どう言うこと……?」
同じように当惑の色を隠しきれない鈴木が、呆然とした様子で問いかける。
その言葉に反応したのは、つぐみではなく清広だった。
「言葉通りの意味だが」
「あ、あたしは! 金沢さんに聞いているのよ!」
「つぐみが君に事情を説明したところで、聞く耳を持たないくせに」
「なんですって!?」
二人が言い争っている理由を知らないはずの彼は、同僚を挑発するような冷たい言葉を投げかけた。
これにつぐみはますます驚き、おろおろと視線がさまよう。
(誰かに助けてほしいとは、願っていたけれど……)
火に油を注いでほしいとまでは、頼んでいなかったからだ。
彼は持ち前の真面目さを遺憾なく発揮し、淡々と鈴木に事実を述べ始めた。