口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
「彼女は白いドレスがマナー違反だと知っていた。当然、黒いドレスを持参している」
「そう言う問題じゃないでしょ!?」
「君が必要以上に騒いで、騒ぎを大きくしているだけだ」
「な……っ」
「三分で解決する話をいつまでも続け──俺の許嫁を悪者にするな。不愉快だ」
清広は同僚に、怒りを隠しきれないようだ。
そう吐き捨てた彼の姿を目にしたつぐみは、不思議な気持ちでいっぱいだった。
(清広さんが、別れたいと言ったのに……)
なぜ彼は、今もまだ許嫁の関係が続いていると周りに知らしめるような態度で、彼女に接するのだろうか。
(元許嫁が誰かに悪く言われる姿を、見たくないから?)
つぐみがどれほど酷い目に合っていたとしても、彼にはなんの関係ないはずだ。
清広が別れを切り出し、彼女から離れて行った時点で──二人はすでに、親密な仲ではないのだから。
(これじゃ、まるで……)
──つぐみにまだ、気があると言っているようなものではないか。
(そんな、まさか。あり得ない)
清広が自身を庇った理由を悟ったつぐみは、信じられない気持ちでいっぱいになる中。
顔を真っ赤にして髪を振り乱した鈴木が、大声で叫んだ。
「そう言う問題じゃないでしょ!?」
「君が必要以上に騒いで、騒ぎを大きくしているだけだ」
「な……っ」
「三分で解決する話をいつまでも続け──俺の許嫁を悪者にするな。不愉快だ」
清広は同僚に、怒りを隠しきれないようだ。
そう吐き捨てた彼の姿を目にしたつぐみは、不思議な気持ちでいっぱいだった。
(清広さんが、別れたいと言ったのに……)
なぜ彼は、今もまだ許嫁の関係が続いていると周りに知らしめるような態度で、彼女に接するのだろうか。
(元許嫁が誰かに悪く言われる姿を、見たくないから?)
つぐみがどれほど酷い目に合っていたとしても、彼にはなんの関係ないはずだ。
清広が別れを切り出し、彼女から離れて行った時点で──二人はすでに、親密な仲ではないのだから。
(これじゃ、まるで……)
──つぐみにまだ、気があると言っているようなものではないか。
(そんな、まさか。あり得ない)
清広が自身を庇った理由を悟ったつぐみは、信じられない気持ちでいっぱいになる中。
顔を真っ赤にして髪を振り乱した鈴木が、大声で叫んだ。