その音が君の証


「蒼葉ー!お弁当忘れてるわよー!」


キッチンから慌ててお弁当を持ちながら出てくるお母さん


「うわーごめん!危なかったー!じゃあ行ってきます!」



「行ってらっしゃい」



お母さんがお弁当を渡してくれるその手も、行ってらっしゃいと振ってくれる手も全て私にとっては憎らしい塊




家の外に出ればやっと息ができた気がした。
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