あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
彼の下心



和泉さんには那由多に脅迫文が届いている事はすぐに相談していた。けれど返ってきた言葉は漣に言われた事と同じで、あちらの事務所の判断に任せるしかないと、改めて罪悪感を刺激されるだけだった。

寧ろそれによって私の方が以前にも増して監視の目が厳しくなり、事務所に届いたファンレターも以前は自由に持って帰って好きな時に読めていたのにそれが禁止され全てにチェックが入るようになったし、移動の際には必ず和泉さんが同行するか、そうでなければ逐一の連絡を義務付けられた。

けれど今、報道があって半年以上経った現在、ひとまず続報がない事から誤報だと気付いたのかなりを潜め始め、時折心配でメッセージを送っていた那由多からも最近は危ない手紙はほぼ無くなったと言っていた。

私の方は依然熱烈な手紙は届き警戒は続けているものの、自宅の方には何も変化が無い事から個人情報は割られていないのだと、ひとまずは肩を下ろすことができた。


しかし困った事がまだひとつ。

ここにきても相変わらず続いている共演者からのアプローチに、頭を悩ませていた。

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