この恋、遊びにつき。
携帯の着信音が鳴る。

パソコンからのメールが携帯に転送された時の音。
パソコンってことはkeiさんだ。

沙智と話しながらURLに接続をする。





受信メール:1件

件名:無題
こんにちは。学校からメールしてます。
部活の合間にこっそりと。
実は家のパソコンの調子が悪くてね。
修理するまで携帯でメール送ることにします。
下のアドレスなので、登録しておいてください。

*******@○○○.ne.jp

kei





ふと、学校のデスクでこそこそメールをしてるkeiさんの姿が浮かんだ。

大きな体を丸めて、先生方の視線を気にしてるkeiさんがかわいくて笑みがこぼれる。





「なに朋子、男でしょー?」

「ええ、違うよ」

「その顔は男だよ。本命見つけたから今までの男捨てたのかぁ」

「違うって。この人はただの友達」

「友達ねぇ…どんな人なの?」

「高校の先生してる人」

「へぇ、じゃあ年上だ?」

「うん」

「その人は特別なんだね、朋子にとって」

「え?」

「だって他の男は連絡絶ったのに、その人とはするんでしょ?それって可能性あるってことじゃん」

「…そうだね。特別、なのかも」

「良い恋愛出来るといいね、朋子も」

「ちょっとパソコン使ってくるね」

「じゃあ先教室いってるよ~」








< 66 / 109 >

この作品をシェア

pagetop