この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
武人の声はワナワナと震えていた。
「意図して録音したわけじゃないです。前の日に母親と電話をしていて、そのとき頼まれごとを忘れないように録音機能をオンにしてそのまま解除していなかっただけ」
「だったら、どうして削除しとかなかったんだよ? お前ごときが俺を裏切るなんてどういうつもりだっ」
声を荒らげた武人に彩芽はビクリと肩を揺らすが、それでもひるまずに彼を見返した。
「裏切ったのは……ううん、最初から私を使い捨てにするつもりだったのは武人さんのほうでしょう?」
彼女の口から武人の手口が明かされる。
自分は奨学金という借金を抱えており、結婚はそれを返してけじめをつけてからにしたい。
そのためにもっと給料のいい外資系の製薬会社への転職を考えている。
転職の成功には新薬を普及させたという実績が必要不可欠で環の存在が邪魔になる。
武人は彩芽にそう話したようだ。
まるきり作り話なのか多少の真実が含まれているのか、それは環にはわからなかった。
さらに彼は、環が彩芽を見くだしているという嘘も吹き込んだ。
「意図して録音したわけじゃないです。前の日に母親と電話をしていて、そのとき頼まれごとを忘れないように録音機能をオンにしてそのまま解除していなかっただけ」
「だったら、どうして削除しとかなかったんだよ? お前ごときが俺を裏切るなんてどういうつもりだっ」
声を荒らげた武人に彩芽はビクリと肩を揺らすが、それでもひるまずに彼を見返した。
「裏切ったのは……ううん、最初から私を使い捨てにするつもりだったのは武人さんのほうでしょう?」
彼女の口から武人の手口が明かされる。
自分は奨学金という借金を抱えており、結婚はそれを返してけじめをつけてからにしたい。
そのためにもっと給料のいい外資系の製薬会社への転職を考えている。
転職の成功には新薬を普及させたという実績が必要不可欠で環の存在が邪魔になる。
武人は彩芽にそう話したようだ。
まるきり作り話なのか多少の真実が含まれているのか、それは環にはわからなかった。
さらに彼は、環が彩芽を見くだしているという嘘も吹き込んだ。