この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
 ふたりからのブーブーという抗議の声を、環は高史郎と会話をする背中で受け止める。

「女子会に男の迎えは厳禁でしょ」

「まぁまぁ、今だけは大目に見てあげようよ。それより麻美。私たちそろそろ『女子会』を自称するのはきつくない?」

「え~ダメかな? 新名称、考える?」

 どうでもいいネタに夢中になりはじめたふたりに別れを告げて、環は高史郎のもとへ走った。

「お待たせしましたっ」

 息を切らせて彼の隣に並べば優しい笑みが返ってくる。

「楽しかった?」

 言いながら、彼は当たり前のように環の手を取り指先を絡ませた。

「はい! 要先生も仕事お疲れさまでした」

 明日はふたりとも休みなので、夜からゆっくり過ごそうと仕事終わりの彼が迎えに来てくれたのだ。

「そういえば今日、患者と無駄話ってやつをしてみた。知ってるか? 野球とサッカーではひとチームの人数が違うらしいぞ」

 世紀の大発見みたいな顔で語る彼に、環は思わずあははと声をあげて笑う。

 高史郎が雑談できるようになったことも驚きだし、野球とサッカーのチーム人数を知ってちょっと自慢げになっている彼がかわいくて胸がキュンとなる。
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