この恋、温め直しますか? ~鉄仮面ドクターの愛は不器用で重い~
先ほど自分をいましめたのをすっかり忘れハイテンションな声をあげてしまう。
高史郎が驚いたように目を瞬くのを見てハッと我に返る。
「あ、ごめん。この監督を好きな人、自分以外で初めて会ったから興奮しちゃって……」
次の瞬間、彼の目元が柔らかく細められた。笑顔というほどにこやかではないけれど、あまりにも綺麗で……息をするのも忘れて見つめてしまった。
「この作品が好きなら、あれは観た?」
彼が名前をあげたサスペンス映画は環のベストスリーのうちのひとつ。
「大好き!」
また一段、テンションがあがる。
世間話には興味がないと言った彼だけれど映画談義はその範疇ではないようだ。
いまだかつて見たことないくらい、表情豊かに饒舌に語ってくれる。
駅までの短い道のりでは喋り足りなくて、自然な流れで駅前のファミレスに入った。夜も遅いので店内はガラガラだ。
「あの三部作だと俺は二作目が一番好きだったけど……速水さんはきっと三作目だろう?」
「そうそう。シリーズ完結の大団円って感じが大好き」
そう答えながら、高史郎が『速水さん』と自分を呼ぶときに居心地が悪そうにするのを環は感じ取っていた。
高史郎が驚いたように目を瞬くのを見てハッと我に返る。
「あ、ごめん。この監督を好きな人、自分以外で初めて会ったから興奮しちゃって……」
次の瞬間、彼の目元が柔らかく細められた。笑顔というほどにこやかではないけれど、あまりにも綺麗で……息をするのも忘れて見つめてしまった。
「この作品が好きなら、あれは観た?」
彼が名前をあげたサスペンス映画は環のベストスリーのうちのひとつ。
「大好き!」
また一段、テンションがあがる。
世間話には興味がないと言った彼だけれど映画談義はその範疇ではないようだ。
いまだかつて見たことないくらい、表情豊かに饒舌に語ってくれる。
駅までの短い道のりでは喋り足りなくて、自然な流れで駅前のファミレスに入った。夜も遅いので店内はガラガラだ。
「あの三部作だと俺は二作目が一番好きだったけど……速水さんはきっと三作目だろう?」
「そうそう。シリーズ完結の大団円って感じが大好き」
そう答えながら、高史郎が『速水さん』と自分を呼ぶときに居心地が悪そうにするのを環は感じ取っていた。