15年の嘘の真実

第12話、新たな絆



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ドームライブまで残り数日。二代目B小町のリハーサルでは、メンバーたちの足並みが揃わず、ピリピリとした空気が漂っていた。リーダーの未来は責任感から「もっと練習を」と声を荒げ、澄香は冷静ながらも皮肉めいた発言で未来を追い詰め、乃亜は明るさを装いつつも、内心では緊張に押し潰されそうになっていた。ルビーはその様子を見て、胸が痛んだ。

一方、未来は誰にも見せない場所で涙をこぼしていた。「こんなことじゃ、愛さんみたいなリーダーにはなれない……」と自分を責める未来の姿を見つけたルビーは、そっと声をかける。「未来ちゃん、一人で全部抱え込まなくていいんだよ。お母さんだって、周りを信じて頼っていたから、あんなに輝けたんだと思う。」未来はハッとし、初めて自分が周りに頼ることを恐れていたと気づく。

翌日のリハーサル、未来はメンバー全員を集めて頭を下げた。「ごめん。私、自分のことばっかり考えてた。みんなの力が必要なんだ。」その言葉に澄香も乃亜も驚き、少しずつ互いの思いを語り合い始める。澄香は「私も冷たくしすぎてた。もう少し優しくできたかも」と反省し、乃亜は「みんなで一緒に最高のライブを作ろう!」と笑顔で手

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