鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 AEDを使用し、胸骨圧迫を行う一連の流れにもためらいがない。悠生さんと出会った時と同じ安心感を覚えながらも、自分の情けなさを強く感じた。

 もし彼女が来なかったらどうしていただろう。

 私は男性が相手でも、あんなふうに完璧に対応できていただろうか。

 もう大丈夫だと思っていたからこそ、無意識に身体が拒否したことで頭が真っ白になってしまった。一分一秒を争う時にそれは致命的だ。

 やがて救急車が到着し、男性が運ばれていった。

 救急隊員との対応も彼女がすべてやってくれて、次第に騒ぎが落ち着く。

「声をかけてくれてありがとう」

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