鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 私が働いている化粧品会社は飲み会が少ない。同僚とも付き合いはあるけれど、あくまで仕事の関係とお互いに割り切っているからか、プライベートで飲むこともほとんどなかった。私や同僚だけでなく、会社全体がそんな雰囲気だから、きっと似たような気質の人間が偶然集まったのだろう。

「朝食はどうする」

「あ、なにか作ります」

「いや、俺が作ろう。君はまだ起きたばかりだ」

「でも妻になったんだから、食事の支度くらいしたほうが……」

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