鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
特別な日


 翌朝、私はデートに備えて鏡の前で自分を見つめていた。

 薄い色のピンクのワンピースを選び、メイクもそれに合わせて軽いものにしている。

 普段の自分はもう少し落ち着いたメイクや服装だから、少し浮かれているように見えた。

 自分で思っているよりも、デートを楽しみにしているのかもしれない。あるいは、そこで変化するはずだと信じている自分自身への期待だろうか。

 同時に、不安もある。自分のことばかりで、彼を楽しませることができるのかわからない。

 結局、デートプランは悠生さんに考えてもらっていた。

< 91 / 337 >

この作品をシェア

pagetop