きみの本気は分かりづらい
そんな事を考えている最中
「!」
突然
ぐっと、後ろから手首を掴まれて、足が止まる
びっくりして振り返れば
「むくちゃん」
そこには、笑顔で私を呼ぶゆう兄がいた
「………ゆう兄?」
「うん。あー…やっと声聞けた」
いつもの調子で
抱きついてこようとしたゆう兄だけど
思い出したかのように
直前でぴたりと動きを止めて
すごすごと私から離れる
……………今なら、いいのに…
寂しさに気持ちが傾いていたからか
不覚にも一瞬、そんな事を思ってしまう
「ずっと会いたかったんだけど
中々時間取れなくて」
「忙しい?」
「実行委員長に任命された
面倒ばかり回ってくるよ」
眉を下げて
ため息を付きながら、ゆう兄は続ける
「手伝うのはいいけど
委員長はやだって言ったのに
ごり押しされたの、ひどくない?」
「ゆう兄、要領いいから」
「そうなんだよね
俺が有能なばかりに…」
……自分で言っちゃうんだもんな
事実ではあるけど
謙遜せずに
真面目な顔で受け止めるゆう兄に
私は思わず小さく笑う
そんな私を見て、ゆう兄は目尻を下げる
「!」
突然
ぐっと、後ろから手首を掴まれて、足が止まる
びっくりして振り返れば
「むくちゃん」
そこには、笑顔で私を呼ぶゆう兄がいた
「………ゆう兄?」
「うん。あー…やっと声聞けた」
いつもの調子で
抱きついてこようとしたゆう兄だけど
思い出したかのように
直前でぴたりと動きを止めて
すごすごと私から離れる
……………今なら、いいのに…
寂しさに気持ちが傾いていたからか
不覚にも一瞬、そんな事を思ってしまう
「ずっと会いたかったんだけど
中々時間取れなくて」
「忙しい?」
「実行委員長に任命された
面倒ばかり回ってくるよ」
眉を下げて
ため息を付きながら、ゆう兄は続ける
「手伝うのはいいけど
委員長はやだって言ったのに
ごり押しされたの、ひどくない?」
「ゆう兄、要領いいから」
「そうなんだよね
俺が有能なばかりに…」
……自分で言っちゃうんだもんな
事実ではあるけど
謙遜せずに
真面目な顔で受け止めるゆう兄に
私は思わず小さく笑う
そんな私を見て、ゆう兄は目尻を下げる